なぜか、「価値を提供した時に対価としてお金を受け取らなければ信頼を獲得できる」という幻想を抱いてる人いますよね。


ひと昔前に50円ブロガーなんてものが流行りました。50円払えばなんでもやってくれる奇特な方々。彼らの発想の根本にあったのも、「タダ同然でやれば信頼される」という謎理論でした。


いやね、新興宗教の教祖とかネットワークビジネスのトップリーダーとか見てみ。めちゃくちゃ金巻き上げてるけど、めちゃくちゃ信頼されてるぞ。


彼らは「救い」を提供しているから信頼されるんです。信者達は、自分が抱えている悩みや不満からの解放を期待させてくれる存在に心を許すわけ。


「音楽に救われた」っていう人はたくさんいると思いますが、有名アーティストのファンクラブが宗教っぽくなる理由もこれでわかると思います。ちゃんと会費とるし、ライブチケット代もCD代もとるけど、それでも信頼されてるでしょ。


重要なのは、お金をとらないことではなく、その人の問題解決にどう食い込むかです。信頼されるかどうかはそこ。


本来、信頼を獲得することと、お金という対価を得ることは別ベクトルなんです。全く関係ないと言っていい。金額の設定はただのマーケティングだから。考えるべきは需給のバランスだけ。多くの人にリーチしたければ無料にすればいいし、限定したければ価格をあげればいいというシンプルな話。


「お金と信頼」を必要以上に結びつけて考えるのは、むしろ、お金を過信しているからです。


「お金さえ受け取らなければ信頼される」と思っているということは、「人の感情はお金で支配できる」と強く信じてるというのと表裏一体です。実際お金にそんな力はないですよ。モノと交換できる道具にすぎないから。


評価経済社会の到来は、信頼をお金に変えるけど、お金を信頼に変えたりはしません。この不可逆性。


「見返りを求めずGiveしまくれば報われる」は僕は正しいと思ってます。だけど、「見返り=お金」とは限らないんですよね。

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