本記事では、フリーランスの時給相場や時給を上げるためのポイントを詳しく解説します。
あなたも「フリーランスの時給相場ってどれくらいなんだろう?」「どうすれば自分は時給を上げられるんだろうか...」と思いながら、この記事に辿り着いたのではないでしょうか?
先に言いますが、フリーランスが時給を意識することはめちゃくちゃ重要です。
なぜならフリーランスは労働時間と収入が比例するわけではないから。会社員なら残業すればその分収入が増えるかもしれませんが、フリーランスはそうもいきません。
例えば1万円の案件を受注して、それに5時間かけようと10時間かけようと報酬は変わらないですよね。
なので、フリーランスこそ常に「自分の時給がどれくらいか」を把握しておくことが大切なんです。そこでこの記事では、フリーランスの時給相場を紹介するとともに、時給を上げるためのポイントを解説します。
フリーランスの時給相場が大体どれくらいなのか知りたい。自分の時給をなんとか上げたい。
そう考えているのであれば、ぜひ最後まで読み進めてみてください。
やまもとりゅうけん(@ryukke)
WEB/ITコンサルのワンダフルワイフ株式会社代表取締役。
新卒で東証一部上場企業にプログラマーとして就職したのち、27歳でフリーランスエンジニアとして独立し、サイバーエージェント大阪支店等に勤務。
現在は日本最大規模の複業コミュニティ「人生逃げ切りサロン」を開設し、3年間で参加者5000名超まで拡大させる。
目次
フリーランスの時給相場
早速フリーランスの時給相場を紹介したいんですが、時給そのものを調査したデータは見当たらなかったので今回はフリーランスの労働時間と収入分布がまとめられたデータをもとに計算してみます。
引用:フリーランス協会
上記のグラフは月140〜200時間働くフルタイムワーカー(フリーランス)の年収分布を表したもの。このグラフによれば「年収200〜600万円台」の方が半数以上を占めているため、これをもとに時給相場を割り出していきます。
約170,000円(月収)÷170時間(月労働時間)=時給:約1,000円
約500,000円(月収)÷170時間(月労働時間)=時給:約2,940円
というわけで、フリーランスの時給相場はざっくり1,000円〜2,940円くらいなんじゃないかなと。
ちなみにフリーランス協会が2020年に公表したデータを参考にし、職種別におけるフリーランスの平均月収と時給相場をまとめたものが以下の表です。(※あくまでも目安であって正確な数値ではありません)
職種 | 平均月収 | 時給相場 |
---|---|---|
エンジニア・技術開発系 ※エンジニアなど |
約58万円〜75万円 | 約2,900〜5,360円 |
クリエイティブ・Web・フォト系 ※デザイナーなど |
約25万円〜42万円 | 約1,250〜3,000円 |
映像制作系 ※動画編集者など |
約29万円〜46万円 | 約1,450〜3,290円 |
出版・メディア系 ※ライターなど |
約17万円〜33万円 | 約850〜2,360円 |
参考:フリーランス白書2020
ただ、これはあくまでも相場であってどのくらいの時給単価で働けるかはその人次第です。
僕のまわりには、時給数万円で働くフリーランスもたくさんいますからね。この記事では「どうやって時給を上げていくか」という点についても解説していくので、その辺りもしっかり学んでもらえればなと。
フリーランスが時給を意識すべき理由3つ
では時給相場が分かったところで、フリーランスが時給を意識すべき理由をもう少し深ぼります。
「なぜフリーランスが時給に意識を向けることが大切か」を根本的に理解すると、自分の働き方を見直しやすくなるはずです。フリーランスの方は現状の働き方と照らし合わせながら、解説を読み進めてみてください。
- 労働時間が決められていないから
- どのような働き方がベストか見直せるから
- 仕事の効率を意識するようになるから
1.労働時間が決められていないから
労働時間が決まっていないことでダラダラと仕事をしてしまい、自ら時給を下げてしまう人がいます。
一般的な会社員であれば毎月固定で給料がもらえるので、最悪ゆっくり仕事をしても収入に影響はないかもしれません。
しかし、フリーランスは自分が上げた成果分の報酬を得られるので、1つの仕事に対して時間をかけるほど時給は下がります。反対に、なるべく早く仕事を終わらせればそれだけ時給は高くなります。
例えば、本来3時間で終わるようなAという案件に6時間かけているようでは収入は上がりづらいですが、逆に2時間程度で終わらせられるようになればさらに多くの案件を受けて収入を上げることが可能です。
よって、労働時間に縛りがなく、成果によって収入が決まるフリーランスこそ時給を意識しなければなりません。
2. どのような働き方がベストか見直せるから
自分の時給に意識を向けると、実力に見合った仕事を探そうと考えるようになります。
結構ありがちなのが、報酬を意識するあまり高単価な案件ばかりを受注しようとしてしまうパターン。しかし、高単価な案件ということは難易度が高くなる傾向にあり、場合によっては稼ぎ方が非効率なことがあります。
例えば、以下の2パターンを見てみると分かりやすいです。
A:報酬が5,000円だが、2時間で終わる案件
B:報酬が20,000円だが、10時間かかる案件
それぞれを時給換算すると、Aは時給2,500円、Bは時給2,000円です。よって、高単価なBを受注するよりもAと同じような難易度の案件を数多く受注した方が収入は上がります。
このように、時給を意識しておけば仕事を受注する際の目安にもなり、自分にとってベストな働き方を見直せるでしょう。
3.仕事の効率を意識するようになるから
時給を意識すると、自分の指標である時給をなるべく割らないよう工夫するようになります。
どういうことかって、例えば「自分が時給3,000円のフリーランス」という意識を持っておけば、常に1時間で3,000円分の売上を立てようと必死に努力するようになるってこと。
そうすることで効率的に仕事をするようになり、仕事を捌くスピードは上がります。仕事の効率が上がり、短時間でより多くの仕事をこなせるようになれば、今までよりも多くの案件を受注できるようになるでしょう。
効率よく仕事を捌けるようになった結果、時給だけでなく収入も上がっていくのです。
フリーランスが時給を上げる4つの方法
フリーランスが時給を上げる方法として、以下の4つを紹介します。
- なるべく高単価な案件を受注する
- 作業のスピードを上げる
- レイヤーを上げて仕組みを作る
- スキルアップし続ける
それぞれ詳しく解説するので、参考にしてみてください。
1.なるべく高単価な案件を受注する
高単価な案件を受注すれば、そもそも報酬が高いのであなたの時給も上がりやすくなります。例えば、5時間で1本の案件をこなすにしても5,000円の案件より10,000円の案件を受注した方が収入は上がりますよね。
「じゃあどうやって、高単価な案件を受注すればいいの?」
と思われたかもしれませんが、例えば以下のような方法があります。
- 既存クライアントへ単価交渉して単価を上げる
- オンラインサロンやコミュニティの実力者から仕事を受注する
既存クライアントから受注する仕事を滞りなくこなせるようになり、信頼を得られたら単価交渉をしてみるのも良いでしょう。単価アップに成功したら現状のレベルも分かり、新しい案件を受注する際の指標にもできます。
また、オンラインサロンやコミュニティに入って実力者から仕事を受注するのも一つの手かと。
というのも、結局仕事を受注する人がどれだけ予算を持っているかは重要だから。同じコミュニティ内であれば「気が知れていて信頼できる」という理由で、最初から高単価で仕事を依頼してくれる発注者も結構いるんですよね。
実際に僕が運営する「人生逃げ切りサロン」では、実力者から高単価な案件を受注できた人もいます。
なるべく高単価な案件の受注できるようにして、少ない労働時間での収入アップを目指しましょう。
2.作業のスピードを上げる
作業スピードが遅くて1つの仕事に時間がかかってしまえば、たとえ高単価な案件であっても時給は低くなってしまいます。反対に単価が低い案件でも作業スピードが早ければ、時給を上げることは可能なんですよね。
単価の高い案件にこだわるだけでなく、時間にも意識を向けて作業スピードを上げられるようにしましょう。
では「どうすれば作業スピードを上げられるのか」という点についてですが、以下のように作業一つひとつの効率化を考えてみることがおすすめです。
- ToDoリストを作成し優先順位を決める
- クライアントにもらったフィードバックを次の仕事に活かす
- 作業マニュアルを手元に用意しておく
- 頻繁に使う仕事の型があれば覚える
- 業務の効率化ツールを活用する
また、カフェやコワーキングスペースで仕事をしてみるなど、自分が最も効率よく仕事ができる環境を探してみましょう。
3.レイヤーを上げて仕組みを作る
そもそもフリーランスの世界では、役割によって以下のようにレイヤーが分かれています。
1.【プロジェクトマネージャー・コンサルタント】
プロジェクトマネージャーは、計画や人材、コストを管理する役割。コンサルタントは、経営課題や問題点を発見して、課題解決・成果向上のためのアドバイスを行う役割。
2.【ディレクター】
ディレクターは、クリエイターや品質、スケジュールなどを管理する役割。
3.【各種クリエイター】
プログラマー・デザイナー・ライターなど、自らのスキルを活かしてコンテンツを制作する役割。
そして「3→2→1」の順で、単価が少しずつ高くなる傾向にあります。なぜかって、その順番で予算を渡す大元の発注者に近くなり、単純にお金が流れてきやすいから。
つまり、レイヤーを上げること自体が単価アップ・時給アップにつながります。
また、レイヤーを上げて今まで自分がやっていた仕事を他の人に任せることが時給アップの鍵です。
例えば、あなたがクリエイターからディレクターになったとしましょう。そうなれば、プロジェクトマネージャーから案件を受注し、それを複数人のクリエイターに外注することが可能になります。
つまり、自分が他の案件をこなしている間も同じように他の人が動いてくれるので、発注者へ納品できる成果物も増え、結果的に報酬が上がっていくわけです。
ただし、上のレイヤーに行くには品質管理をしたりクライアントへ提案したりするほどの実力が必要なので、まずはクリエイターとして経験を積むことが無難です。
4.スキルアップし続ける
フリーランスが時給を上げることを考えたら、スキルアップし続けることからは逃げられません。
なぜならフリーランスの価値を決めるのはスキルだから。会社員と違って自分の力で仕事を受注しなきゃいけないフリーランスにとって、その人の価値を証明するものって結局スキルしかないんですよ。
時給を上げるために高単価な案件を受注するにしてもレイヤーを上げるにしても、スキルアップは必須です。
というわけで、どうすればフリーランスがスキルアップできるかをいくつか挙げてみました。
- 自分と同じ業界にいる実績者のSNSをチェックして情報収集する
- クライアントからもらったフィードバックを素直に聞いて次に活かす
- 学んだことをSNSやブログでアウトプットする
- 自分と同じ業界の実力者からアドバイスを受けて行動に移す
このように、スキルアップする方法はいくつもあります。ですが、もちろん一朝一夕でスキルが向上するわけではないので、時間をかけて少しずつ継続していきましょう。
フリーランスが時給を意識する際の注意点
ここまでフリーランスが時給を意識する大切さを解説しましたが、注意すべきことが1つあります。
それは、時給を気にしすぎて中途半端な仕事をしてしまうことです。例えば、3時間で終わると思っていた仕事が意外と難易度が高くなかなか終わらず、時給のことを考えて妥協してしまうとか。
ただ、クライアントワークの場合は時給を意識するあまり妥協してしまうと、制作物の品質が落ちたり致命的なミスが出たりして、信頼関係に影響が出ることにもなりかねません。
信頼が積み上げられないと、単価が上がらなかったり仕事の依頼が止まったりする場合もあるでしょう。なので、時にはある程度時給を無視してでも、良い成果物を納品する意識も大切です。
最初のうちは特に信頼を積み上げることに注力し、目先の効率ばかり追わないように気をつけるのも大事かなと。
【特別取材】フリーランスが時給を上げるには投資が大切!?
ここまでフリーランスが時給を上げるためのポイントや注意点を解説しましたが、実際にフリーランスとして時給を上げていった実力者の話を聞いた方がみなさん勉強になると思うんですよね。
そこで今回は長年フリーランスとして活躍し、数多くのクライアントから高い評価を得てきたライターのふじいくん(@fk_promotion)をゲストに呼んで「フリーランスが時給を上げるためのポイント」を聞いてみました。
【ゲストプロフィール】
早速なんやけど、フリーランス時代の時給とか聞いてもいい?w
フリーランスとして働いてた時は月150時間労働くらいで月収60〜70万円だったので、ざっくり時給4,000円くらいだと思います!
初期の頃なんて、時給500円くらいで働いてた時代もありましたからね...。
そこからどうやって時給を伸ばしたの?
1.レイヤーが上がったことで時給が倍以上になった!?
ただ、ありがたいことに少しずつ仕事の依頼が増えて、ある時一人で仕事が捌けなくなってしまい「クライアントに貢献したいのに貢献できない」みたいな状態になってしまって...。
一人で仕事をやってると時間は有限だもんね。
記事の執筆を他のライターさんにも任せて、納品された記事の品質をチェックしてからクライアントに納品する役割ですね。
というのも、自分が動いている間も一緒になって仕事をしてくれるライターさんがいるので、結果的にクライアントに納品できる成果物が増えるんですよね。
けど、ディレクターになるにはどうすればええの?
まずは発注者から信頼を積むことによって、次のレイヤーに上がるチャンスがあると思います!
まずは一人のクリエイターとして実績を積むのが大事なんやね!
2.最も大切なのは、将来を見据えてスキルアップし続けること。
時給を上げるための一番の近道は、結局スキルを上げ続けることだと僕は思っているんです。
ある意味、将来を考えるなら時給を意識しすぎないことが時給アップの秘訣かもしれません。
僕はフリーランスにとってのスキルアップは“投資”と同じだと考えているんです。
その時、時給1,000円で働く仕事は将来時給5,000円でやるための仕事、時給5,000円でやる仕事は将来時給1万円でやるための仕事、みたいに考えると良いと思っています。
時給を上げたいと思っているフリーランスの人には「一番大事なことは将来を見据えてスキルアップを続けることだよ」と僕からは伝えたいと思います!
ふじいくん、今日は話聞かせてくれてありがとう!
まとめ:フリーランスが時給を上げるにはスキルアップが必須!
というわけで、この記事ではフリーランスの時給相場と時給を上げる方法を解説しました。
フリーランスは会社員と違い、働く時間や毎月の収入が固定ではないので、常に時給意識を持ち自分の価値を上げられるようにスキルアップすることが大切です。
最後に本記事で紹介した時給を上げる方法をもう一度まとめてみます。
- なるべく高単価な案件を受注する
- 作業のスピードを上げる
- レイヤーを上げて仕組みを作る
- スキルアップし続ける
高単価な案件を受注したりレイヤーを上げて仕組みを作るには、結局スキルアップが必須です。とはいえ「スキルアップと言っても、具体的にどんなことをすればいいのか分からない...」と悩んでいる人も多いはず。
そこで今僕のLINEでは累計3万文字以上、スモールビジネスのバイブル「はじめてのWeb副業完全攻略ガイド」をプレゼントしています。
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