教育業界12年目の嫁が語る、個別指導塾の深すぎる闇。

うちの嫁は学生の頃から数えて、教育業界通算12年目のベテラン教育者です。僕が稼いでくるのでとっくに働かなくてもいいのに、それでもずっと先生やってます。よっぽど好きなんだなあ。

今回はうちのヤバい嫁こと、「やまもとさき」に個別指導塾に関する刺激的な記事を書いて頂きました。地味に僕の文章に寄せてくれてて嬉しいw

僕も高校生の頃、個別指導塾に通ってましたけど完全に無駄でしたからね。講師がバカすぎて全然成績上がんなかった。そろそろ誰かにあの業界の闇をぶった切って欲しいなと思っていたところ、やってくれましたよ、うちの嫁が。

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こんにちは、やまもとさきです。やまもとりゅうけんの嫁です。

私は大阪教育大学在学中から途切れることなく教育業界で仕事をしています。新卒で採用された公立中学校の正規教諭を辞めてからは、その時働きたい場所、希望する報酬、自らのニーズに合わせて教育の仕事に携わっています。

通算12年、教育業界で仕事をしてきて、非常に多くの学びがあったのですが、同時に様々な疑問も感じてきました。

中でも、「個別指導塾」は違和感を感じることが多々あります。先日久しぶりにその個別指導塾に思いっきり振り回されたので、その実態と、彼らとの正しい付き合い方について述べていきたいと思います。

個別指導塾のスタッフの質が低い

それは私が契約している某大手個別指導塾での出来事でした。この塾の知名度は高く、生徒が絶えることはありません。常に追加で指導に入って欲しいと案件を提示されます。

案件を取ってくるのは主に営業で、個別教室のスタッフや営業アシスタントが私のような講師に案件を提案してくるのですが、社員スタッフの質が限りなく低いのです。

電話の折り返しがない、問い合わせた内容の返答が遅過ぎる、伝えるべき内容の連絡がないなど、社会人としてデスクについたら必ずやるべきことができていない。一言で言うと問題解決能力が乏しい。

一講師に対してもこんな状況なので、生徒や保護者への連絡も疎かであることは明白です。担当生徒の保護者からは、社員の酷評しか聞いたことがありません。いつもお金の話ばかりで何もためになることを提示してくれない、連絡がとれない、そんな話をよく聞かされます。

私たち講師は指導を委託されているだけの立場なので、当然学習指導以外のマネジメントをする権限はありません。保護者はそれも承知ですので、彼らの怒りの矛先が私に向くことはありませんが、やりきれない気持ちになります。

私が担当している中学3年生の女の子の保護者も、先月激怒していました。その方の指摘は、毎月送られてくる指導時間数と料金の明細が数ヶ月間ずっと間違ったままだということでした。何度も連絡しているのに何故ずっと間違ったままなのか?その対応の悪さにしびれを切らされたようです。

ちなみに、個別指導の料金は決して安くありません。私たち講師が頂けるのは支払い金額の半分程度ですが、その倍の金額を支払う側からすると1時間の誤差でも教育費としては決して安くないと思います。

どれくらいの誤差だったのか分かりませんが、毎月間違っているとなると気分を害されるのは無理もありません。結果、その家庭は今月で退会という運びになりました。

ミスにミスを重ねる

退会の手続きをされた後、残りの指導日を設定し、指導計画を立てた訳ですが、どうやらスタッフが保護者に伝えた残りの指導回数が間違っていたようです。

実際より3回多く伝えていたことが発覚したのが、規定回数の指導が終わった日の夜でした。何度も私から回数があっているか確認していたのに、彼らは何をしていたのでしょうか。クレームを受けた家庭に対してなんともずさんな対応です。

ひとまず指導終了となり、私は前日に仕事のキャンセルを言い渡されました。テスト前の生徒には非がないのに、生徒の勉強に支障をきたすことがなんとも不可解でしたが、了承せざるを得ませんでした。

ところが翌日、やはり今日の指導は通常通りなので来てくださいと言われたのです。連絡内容が二転三転するので、納得いきませんでしたが、私が行かなくて一番かわいそうなのは生徒だと思ったので教育者として義務を果たすことにしました。

しかし出勤したものの、生徒が来る気配は全くありません。結局時間だけ取られ、さすがに訳が分かりませんでした笑。キャンセルとかやっぱり来いとか私への指示は不明確で、生徒にはキャンセルの連絡をしていたようです。

やるべきことはやりましたから、言うべきことは言って帰りました。今後、私がこの塾からの個別指導依頼を請けることはありません。

その後保護者から連絡があり、規定回数が終わっているならこれで指導終了ということになりました。中途半端に指導終了となり、生徒も私も、もちろんその保護者も完全に振り回されたのです。

生徒や保護者の想いすら無下にしてしまった

その生徒は私が担当した約半年間で勉強の習慣が身に付き、学力アップにより自信を持ったことから休みがちだった学校へも登校するようになりました。

最後の授業には私へ感謝の気持ちを伝えたいとプレゼントまで用意してくれていたようですが、塾の手違いによる急な終了でその想いも叶わず、私も「また明日ね」と別れたきり、労いの言葉もかけてあげられませんでした。

今後も元気に頑張ってくれることを願って、補助教材と手紙を教室から郵送してもらいました。

個別指導塾は教育を粗末に扱いがち

これらの出来事はこの塾では氷山の一角で、同様のトラブルが沢山起こっています。全て社員の不手際が原因なのですが、なぜこんなことが起こるのでしょうか?

実は彼らは皆、難関私立大学や国立大学を出ています。頭は悪くないはずです。

もちろん、学力と問題処理能力は必ずしも一致しませんから、出身大学が全てだとは思いません。ただ彼らは教育を軽視している。学習において人一倍努力をしてきたはずの彼らが、なぜ教育を粗末に扱うのかと不審に思います。

教育がどうあるべきかなんてことは採用面接の時くらいしか考えず、教育を商品としか見ていないのでしょう。

成約数の月間目標が掲げられ、数字のために仕事をする。塾もビジネスですから、そういうことも大事ですが、現場の教育や生徒のことを考えて仕事をしている社員が一体どれくらいいるのか、非常に疑問に思います。

さいごに:依存しないから好きな仕事を続けられる

教育業界には、問題点が多いことも現状です。それでも私はこの業界を去ることは考えません。なぜなら教育が好きだから。でも好きな仕事だからこそ働き方は考えています。

私には収入源が複数ありますし、この会社以外で仕事をとってくるスキルも方法も身に付けています。特定の組織に依存しない働き方をしているのです。そうすることで、どんな仕事に対しても自分がイニシアチブを取ることができます。

この個別指導塾の対応が悪くても実はそこまで腹は立ってません。堪え兼ねたら辞めればいいし、社員の機嫌をとろうとも思わないです。講師の中には、この会社の社員の飲み会に参加し自分を売り込み、仲良くなって仕事をもらうために2次会、3次会に参加する人もいますが、彼らとは一線を引いてます。

教育業界が課題に溢れていることは今にはじまったことではありません。私が勤めていた公立の中学校にも指摘されるべき問題点は多々ありました。だけど、満足のいく環境や業界のせいにしていてもはじまりません。

教育が好きなら、教育を好きでい続けるために、組織に依存しない働き方をすることが求められているのではないでしょうか。

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