なぜ「シェアハウス」は大抵失敗するのか

シェアハウスやルームシェアで成功したケースって僕はほとんど見たことがないんですよ。

僕は以前、東京に住んでいた頃、千葉とか神奈川在住で、「東京に出てきたい」と主張する人達に「お前ら東京でシェアハウスすればいいやん〜。」と安易にオススメしまくってきました。僕がシェアハウスをするように仕向けた人は30人を超えますw

若くて勢いのある彼らは、僕のアドバイスに従って仲の良い友達同士でシェアハウスをはじめてみるものの、なぜか半年以内に片っ端から仲違いし、飛び散っていくのです。非常に不思議でした。

そんな中でも、継続的なシェアハウス運営をしている人達もいて、一体他のシェアハウスと何が違うのだろうと思い、過去に彼らに徹底的にヒアリングを繰り返したことがあります。結果、シェアハウスを成功させるためには、住民全員が「ある考え方」を共有していることがわかりました。

今日は、シェアハウスを成功させるための極意についてお話ししようと思います。これを読んだあなたは快適なシェアハウス運営を実現できること間違いなし。

シェアハウスでよく起こる問題とその解決法

シェアハウスでよく起こる問題とその解決法についてまとめてみました。

1. 生活がルーズなやつに腹が立ってくる

当たり前ですが、シェアハウスの住民それぞれ、生活スタイルに差があります。

例えば、毎日洗濯しないと気が済まない几帳面な人もいれば、一週間分くらいまとめて洗いたいという大雑把な人もいます。最初はこれくらいの相違は少しイラッとする程度なのですが、密着した生活を続けていくと、だんだんと許容できなくなっていきます。

会社で隣の席の人が咳き込んでも、一度や二度くらいなら気にはなりませんが、毎日数分単位でマスクもつけずにゴホゴホされるとイライラしてくるでしょ。しまいには、咳以外の全ての行動に嫌悪感を抱くようになります。それと同じようなことが住民同士で起こるんですね。

シェアハウスをする前は仲が良かった間柄でも、もはや生理的に受け付けないレベルまで発展してしまう可能性があります。そうなると、そのメンバーでシェアハウスを続けていくことは難しいでしょう。

対策として、住民間の共通のルールをしっかり決めておくというのはもちろんのこと、重要なのは、もし誰かがそのルールを守らなくても決して怒らないことです。相手を怒鳴りつけ、感情的な対立をつくってしまうと、他の住民にとっても居心地の悪い場所になってしまいます。その時点でシェアハウスは終わりです。

どれだけ生活のだらしない奴がいても、決してその人を追求せず、よく本人の気持ちを聞いてあげてください。本人なりの理由が一応あるので、そこに一定の理解を示してあげることが重要です。そうすれば、意識が変わってルールを守るようになる可能性もあります。まあ、期待はしてはいけませんが。

どうしても本人の姿勢が変わらず、他の住民の我慢が限界に達した時は、「シェアハウスの住民ではない人」からシェアハウスから抜けるように言ってもらいましょう。

感情的な理由でシェアハウスを抜ける人は大抵、立つ鳥跡を濁します。そこをできるだけ穏便に済ませたいなら、間に直接的な利害関係のない人を挟むとうまくいくことが多いです。当事者以外の声は意外と素直に聞き入れやすいんですよね。

2. モチベーションのずれ

シェアハウスを始めるきっかけのほとんどは、「メンバー同士が各々の目標に向かって切磋琢磨しあうための環境を創ること」です。せっかく人が集まるのだから皆、そこを生産的な場にしたいと思うわけです。

ところが、人間弱いもので、どれだけそのような環境があっても、途中で目標達成を諦めてしまう人が出てくるんですよ。

よく、「3:4:3の法則」と呼ばれるものがあります。どんなコミュニティでも、「3:4:3」の割合で、以下の三種類の人間に分かれるというもの。

上位3割:常に高いエネルギーを保ち、目標に向かって努力できる人
中位4割:頑張ったり頑張らなかったりで、結局何にもなれない人
下位3割:全く何もしない人

シェアハウスの場合も、最初は全員やる気まんまんですが、1〜2ヶ月も経てば、例に漏れず、大体この「3:4:3」に分かれます。

そして問題は、下位3割の人達が、上位の人達と密着した生活空間の中で自分の居場所を失ってしまうことなんですよね。

上位3割の人は、周りがどうであろうと、勝手に頑張るし、中位4割の人は、自分は一応「頑張ってるつもり」なのでケロっとしてるのですが、下位3割の肩身がどんどん狭くなっていきます。頑張らない自分が周りから責められてるように感じるわけです。

そして、彼らはどんどん帰宅が遅くなっていきます。いわゆる帰宅恐怖症というやつです。彼らはそのまま放置しておくと最終的に家賃滞納したまま音信不通になったりするので、外出時間が長くなるというような兆候が現れたら早めに本人と腹を割って話す時間を作りましょう。

モチベーションを失うのも本人なりに理由があるので、その部分に関して本音を聞き出しましょう。本音が聞ければ、相手は「自分のことを理解してもらえている」と思ってくれます。彼らにとって再び居心地の良い環境をつくることができれば、彼らがモチベーションを取り戻すこともなくはないです。しかし、これもまた大して期待はしてはいけないですけどw

ともかく、住民の異変を感じたら先手先手で対応していくことが重要です。

3. 金銭に関する気のゆるみ

長く生活をともにすると、良くも悪くも家族のように慣れ親しんでしまい、互いに対するリスペクトが薄れ、緊張感がなくなってしまいます。その時に、住民それぞれの「だらしなさ」が表出します。

誰かが掃除や洗濯を怠ける程度なら挽回の余地はあるのですが、金銭に関する気のゆるみが出てくると、致命的です。

シェアハウスをしようと、4〜5人集まると、大体1人くらい、毎月家賃や生活費の振込みが遅いやつが出てくるんですよね。これは、「誰が滞納分肩代わりするねん」という話になるので、めちゃくちゃ輪を乱します。

毎月住民から徴収する生活費については、絶対にPaypalで自動継続課金させましょう。余計な争いをなくすことができます。まあ、リーダーが毎月お金を手渡しで集めるなんて前時代的なのは言語道断です。家賃滞納してくださいと言ってるようなものですからね。

4. 盗難

シェアハウスは、基本的に人が人を呼んでくるので、人の出入りが激しいです。そこで、問題になるのが、盗難などの被害です。

そもそもシェアハウスをしようという人間は、お金がない人が多いです。で、お金がない人の友達もお金がないので、盗みを働くような根性の腐った人間がシェアハウスを出入りすることが多くなります。

過去に一部上場企業に勤める年収1000万超のサラリーマンの自宅で年間50回ホームパーティをやっても一度も盗難事件は発生しませんでしたが、年収200万円台のフリーターが寄せ集まってるシェアハウスでパーティをやると10回に1度は誰かの財布が盗まれてました。

ここで、できる対策は、貴重品は細心の注意を払って管理することのみです。盗まれたら自分の管理不足が原因だと割り切ること。特に、同じ住民の誰かを疑うようなことは絶対にしてはいけません。

シェアハウスに必要な考え方

シェアハウスをうまく運営していくために、理解しておくべき考え方が一つだけあります。それは、「他人は変えられない」ということです。

他人の行動や意識を変えようとすると、なんとも押し付けがましい醜い感情に取り憑かれ、ドツボにはまります。

自分から勝手に余計なお世話をしておいて感謝されなかったらキレる人っているじゃないですか。「こんなにやってあげてるのに!」とか「わたしの気持ちはどうなるの?」が口癖のメンヘラとかいますよね。こういう人は周りからすると「とてもウザい」のです。

シェアハウスのメンバーも十人十色ですから、それぞれだらしない部分もあるでしょう。しかし、そこを是正しようとしても自分が病むだけで状況は何も変わりません。変えることができるのは自分自身だけです。どれだけ相手がルーズであっても、他人を変えようとするくらいなら、そのエネルギーを自分が変わることに向けてください。

シェアハウスを長く続けている人達はこのことがよくわかってるんですよね。彼らは時に金銭的なトラブルや、恋愛などによる人間関係のトラブルも経験しますが、絶対に他人を責めず、頻繁に話し合いをし、いつでも腹を割って話せる文化をきちんとつくっています。

まとめ:シェアハウスは難易度高い!

ということで、シェアハウス運営は難易度が高いです。僕は仮に独身だとしても、絶対にしたくないですねw

確かに、うまく運営できたら相当なコミュニケーション能力は身につくでしょうし、かけがえのない仲間もできます。若者が新しいライフスタイルを発信していくという社会的意義もあるでしょう。

しかし、そのために支払うコストが高すぎます。単に意識の高い環境を創るためなら、なんか適当な社会人サークルとか立ち上げれば十分ですからね。わざわざ一緒に住んで、ありとあらゆるトラブルに巻き込まれる必要はありません。

それでもシェアハウスするなら相当な覚悟を決めてからしてくださいね、ということでした。

エンジニアになるならプログラミングスクールから

いま、未経験からエンジニアを目指すのであれば、就職サポートが付帯しているプログラミングスクールを選ぶのがベストです。

なんと、ほんの数ヶ月あればエンジニアに転身できてしまいます。そして、2〜3年現場で経験を積めば、フリーランスエンジニアとして独立し、年収1000万円も十分達成可能。

ここでは、受講スタイル(オンライン・オフラインなど)、学習内容、料金体系などから各社の強みをまとめてみました。エンジニアという働き方に可能性を感じていらっしゃる方はぜひご一読ください。

詳細はこちらから

おすすめの記事