元エンジニアが語るIT業界に蔓延るヤバすぎる落とし穴5選

どうも、フリーランスエンジニアのりゅうけん(@ryukke)です。

僕は「凡人こそプログラミングを勉強してエンジニアになれ」としつこく言ってますが、やっぱエンジニアって儲かるんですよね。

僕は現場経験を2年半積んでフリーランスエンジニアになりましたが、フリーランスになると手取りがいきなり62万円になったし、最大手エージェント「レバテックフリーランス」のエンジニアは平均年収が862万円っていう。

ただこんな話をしてると、

コイツは一般人をエンジニアにさせて金儲けしてる悪者だ!

と言ってくる馬鹿もいるので、今回はエンジニアにもデメリットがある事をお伝えします。

ほら、みんなデメリットの部分が大好きでしょ。デメリットを聞けば安心するし、自分がやらない言い訳にできるし。

そこで今回は、IT業界に蔓延る「エンジニアのヤバい落とし穴5選」についてお話します。

エンジニアのヤバイ落とし穴5選
  1. SESブラック多すぎ問題
  2. 人間性ヤバイやつ多すぎ問題
  3. 人材不足のしわ寄せが来がち問題
  4. 海外のエンジニア優秀すぎ問題
  5. フリーランス以外は稼ぎにくい問題

ITエンジニアのデメリット1:SESブラック多すぎ問題

まず1つ目の落とし穴が、「ブラックなSESが多すぎ問題」です。

SESはSystem Engineering Service(システム・エンジニアリング・サービス)」の略で、自社で採用したエンジニアをクライアント企業に派遣して働かせる人身売買のような事業形態を言います。

そもそもどの企業でもITエンジニアが人材不足だから、エンジニア1人当たりの単価ってめちゃくちゃ上がってます。

そこでエンジニアを派遣して金儲けしてるSES事業者は、初心者に毛が生えたような低レベルのエンジニアを大量に採用し、エンジニアを手裏剣のように現場に投げまくるんですよ。

エンジニアのスキルが現場に見合ってなくても、とにかくエンジニアを現場に派遣しまくるSES事業者ですが、こんなことしてると当然エンジニアは消耗していくじゃないですか。

だから自分のスキルは全然足りてないのに、

この技術経歴書、もうちょいできる風に盛って作れへん?

と頼まれ、その技術経歴書をクライアント企業に投げて常駐したら、

お前、思ってたより全然使えへんやんけ!

って怒られて精神を消耗しちゃうと。しかもSESだと派遣先の企業に一人ポツンと座らされるので、めちゃくちゃ肩身が狭いわけですよ。

だから普通の人はすごく気遣うし、色々やいの言われて鬱になって辞めていく人も多いんですよね。

雑務要員として低レベルな仕事ばかりやらされるリスクもある

それにSESは、エンジニアとして派遣されたのに雑務要員のような低レベルの仕事ばかりさせられる可能性もありますからね。

そうなると全くスキルアップできない上、経験年数だけ増えてくからめちゃくちゃ中身の薄いヤツになっちゃうわけですよ。

すると結果的に転職が上手くいかないし、雑務のような低レベルの仕事ばかりで全然成長していけません。

逆にクライアント側も低レベルのエンジニアばかり派遣されたら残念じゃないですか。しょぼい奴ばかり派遣されても、めちゃコストがかかるわけで。

なので、ブラックなSESって社会にとって害悪なんですよ。

ほとんどの駆け出しエンジニアはSESくらいしか受け皿がない

エンジニアは無料のプログラミング教材やスクールでちょっと勉強したくらいじゃ正直現場で全然通用しないんですが、エンジニア初心者がステップアップするには現場に入らないといけないんですよ。

基本的にエンジニアは現場で経験を積むことでしかスキルアップしていけないので。

じゃあ低レベルのエンジニアをどんな企業が拾ってくれるのかというと、現時点でSESくらいしかないわけですよ。

優秀なエンジニアならSESじゃなくて有名企業の「自社内開発」として常駐型のエンジニアにもなれるだろうけど、ほとんどの人は無理で、SESくらいしか受け皿がありません。

でもSESはブラックが多いし、これがIT業界の闇の部分なんですよね。

未経験からエンジニアになるなら「ホワイトSES」を選ぼう

とはいえ、全てのSESがブラックというわけじゃなく、ちゃんとホワイトなSESもあります。

僕も元々派遣エンジニアでしたが、現場の人はみんな手取り足取り教えてくれるし、コーディングやインフラも全部できてめちゃくちゃスキルアップしたんですよね。

要は良い現場もあるよってことなんですが、例えば僕が最近取材させてもらったチョーさん(@SES96743502)は「ホワイトSES」と銘打ってIVIシステムズというSES事業の会社を経営されています。

IVIシステムズはエンジニアのスキルに応じた現場に配属してもらえるし、現場にはちゃんとリーダーが自分に付いてくれるような形態が採用されてるんですよね。

それなら派遣先で一人ぼっちにならずに済むし、リーダーに守られた環境で開発も進めれるんですが、IVIシステムズでは「フリーランスになりたい」という人も寛容に受け入れてるので、フリーランスエンジニアを目指して入社することもできるんですよ。

実際にホワイトSESってどんなもんやねんと思い取材もしてきました↓

正社員を経て最終的にフリーランスになりたい人は多いけど、SES側も独立志望者に対して否定的なスタンスを取ってると、このご時世人が集まらないわけですよ。

体感的には7〜8割のSES事業者はブラックなんじゃないかと思うので、「未経験でプログラミングを学んでエンジニアになりたい」って方はちゃんとSES事業者を見極めましょう。

ホワイトSESを選ぶならIVIシステムズに行くのも一つの手だけど、他を見るならそのSESがしっかりしてるか判断を仰げる第三者を隣に置いた方が良いです。

SESでブラックな現場を避けるコツはこちらで解説してます↓

ITエンジニアのデメリット2:人間性ヤバイやつ多すぎ問題

IT業界のヤバイところの2つ目が、「人間性ヤバイやつ多すぎ問題」なんですよね。

Twitterでエンジニア界隈を見てる人ならわかると思うけど、エンジニアって初心者に厳しい老害がめちゃくちゃ多いんですよ。

今って初学者向けのプログラミングコミニュティが色んな場所で開催されてますが、たまにベテランエンジニアが入ってきて、初心者にやたら偉そうに語り出すんですよね。

初心者はベテランエンジニアに対してどんな質問をすれば良いかビクビクしてるわけですが、勇気を振り絞って質問した矢先、「その質問は甘い!ちゃんとググりましょう」みたいな冷たい一言を放たれるっていう。

そうやって、せっかく初心者が踏み出した最初の一歩を思いっきりヘシ折りにくるベテランの老害エンジニアがいますが、彼らは教えるのがやたら下手です。

確かにベテランエンジニアは技術があるかもしれないけど、不快な思いをさせる人が凄く多いんですよ。

そもそも専門職の人って自分の専門技術しかアイデンティティーがなく、技術を誇るしか自分の存在価値を証明する術がありません。

だから老害エンジニアは他人に攻撃的になるわけで、そういう変な人に当たった場合は事前に対処法を考えとくか、すぐ辞めて現場を移った方が良いですね。

ITエンジニアのデメリット3:人材不足のしわ寄せ来すぎ問題

IT業界のヤバイ落とし穴の3つ目が、「人材不足のしわ寄せ来すぎ問題」です。

エンジニアはとにかく人材不足

エンジニアはとにかく人材不足で、それに伴い報酬単価も上がってるんだけど、だからといって途方もなく単価が上がり続けるわけじゃありません。

例えば僕のスキルセットなら大体週5稼働で年収1000万円ぐらい取れるんですが、これだけ人手不足なら1,200万円くらいはくれよと。

人手不足ならもうちょいお金出さないと優秀な人は集まらないだろうし、人手不足のしわ寄せが現場のエンジニアに集中しちゃいがちになります。

人手不足のしわ寄せを背負うのはエンジニア

エンジニアは残業が多いけど、本来残業するなら人員を増やした方が合理的です。

なぜなら定時以降は残業手当で賃金が割増されるし、企業は社員に残業されると人件費が高くつくからね。

だから残業させるくらいなら新人を雇った方が効率的なんだけど、それでも人手不足だから残業させざるを得ないわけで、もっとエンジニアの供給を増やさないと大変なんですよ。

だからエンジニアが増えないと現場は大変だし、そのしわ寄せがくるのは我々エンジニアですからね。

だからちゃんと案件は選んだ方が良くて、納期に余裕がある現場を選んだ方が良いです。

僕もフリーランスエンジニアとしてバリバリ稼働してた頃は、とにかくお金がある会社にしか選びませんでした。

僕は3年間サイバーエージェントの大阪支店にいましたが、サイバーエージェントはたくさんお金持ってるからエンジニアにもお金を払い出してくれるんですよ。

お金持ってる企業は割とエンジニアファーストで考えてくれるので楽に稼働できますね。

エンジニアとしてどんな働き方をしたいか逆算して技術領域を選ぶべき

これは自分のスキルセットにもよるけど、比較的プログラマーよりインフラエンジニアの方が稼働は安定してる傾向にあって、特にフリーランスのインフラエンジニアは稼働が安定しやすいです。

インフラエンジニアって夜間対応とかしなきゃいけない部分が面倒なんですが、夜間対応は正社員がやってくれるので、フリーランスは面倒な部分をあまり任されません。

だから結構フリーランスでインフラエンジニアをやるのは結構おすすめっていうね。

僕は元々DevOps系のエンジニアなので、サーバーやネットワークの運用、コーディングなんかもやるんですが、結構稼働は安定してました。

一方バリバリコード書いてる開発部隊のプログラマーは結構大変そうだったので、是非みなさんもどんな働き方をしたいか逆算して自分の技術領域を決めてもらえればと思います。

ITエンジニアのデメリット4:海外のエンジニア優秀すぎ問題

次にヤバイのが「海外のエンジニア優秀すぎ問題」です。

今海外のエンジニアの技術力がどんどん上がってきてます。例えばインドや中国には優秀なエンジニアがたくさんいるし、最近では東南アジアでもエンジニアのレベルがかなり上がってますからね。

特にベトナムとかすごくて、超絶優秀なエンジニアが月に5〜10万円とかで雇えたりするっぽいし。

ただ、現状日本のIT産業はまだ日本人に発注したがる企業が多いんですよね。

システム開発をしようと思うと細かいニュアンスを伝える為のコミュニケーションが必要で、だからこそちゃんと咀嚼できる日本人エンジニアに発注したい企業が多いわけですが、それも今だけの話なんですよ。

日本人エンジニアと外国人エンジニアが比べられる時代が訪れる

そもそも、日本の人口って将来ほぼ確実に減ってくわけじゃないですか。

すると必然的に海外のエンジニアを採用しなきゃいけなくなるので、日本人エンジニアは海外の優秀なエンジニアとの競争に晒されるわけです。

もちろん国内のIT人材不足も加速していくから、日本人エンジニアが職にあぶれるのは考えにくいですが、いずれは日本人エンジニアが海外のエンジニアと比較される時代がくると思うんですよ。

どの産業でも日本人が外国人と比較されるようになると思うし、外国人に侵食されて職を失う人もたくさん出てくると思いますが、まだIT業界はマシな方すよ。

IT業界はとにかく人手不足だし、外国人エンジニアを安く雇えるとはいえフルリモートで仕事を発注するのはめちゃくちゃ不安なので、外国人エンジニアを雇うなら日本に呼んで国内で発注すると思うんですよ。

日本で働く以上、日本人と外国人の収入相場は一緒になるしわざわざ外国人に発注する動機は起こりにくいと思いますが、今後は完全フルリモートで外国人にオフショアで開発してもらうような会社も増えるかもしれません。

そうなると日本のエンジニアは今のままじゃ厳しいだろうし、とにかく英語ができた方が良いですよね。

日本人は内需に期待せず、海外展開を視野に入れよ

これはどの産業にも言えますが、内需に期待しちゃダメですよね。

国内の企業から仕事を受けるだけじゃなく、自分の技術を生かして海外で働くことも視野に入れとかないと、日本人は今後しんどくなるでしょうね。

だからプログラマーになることはオススメしてるけど、同時に海外展開を視野に入れといた方が良いかなと。

日本にも技術の高いエンジニアはたくさんいるけど、英語ができないことで海外で働けないって障壁があるじゃないですか。

でも日本のトップクラスのエンジニアであれば全然シリコンバレーで働けるわけですよ。

シリコンバレーで働くと収入は日本人エンジニアの2〜3倍になるし、優秀なエンジニアだと3,000万円くらい取れるんですよね。

技術力に加えて英語ができるだけでそういう世界が開けたりもするので、ぜひ海外も視野に入れてみてください。

ITエンジニアのデメリット5:フリーランス以外稼ぎにくい問題

そして最後が、「フリーランスエンジニア以外稼ぎにくい問題」です。

エンジニアはフリーランスになるとかなり儲かるわけで、フリーランスエンジニアは年収862万円取れて当たり前なんですよ。

そもそもフリーランスエンジニアを4〜5年やってて年収1,000万円にも満たない人って、何かしら問題があるんちゃうかってくらいのレベルですからね。

フリーランスに比べて正社員エンジニアの待遇は微妙

だからフリーランスエンジニアになればそれなりに豊かな生活ができるわけですが、対して正社員エンジニアの待遇はあまりよくありません。

正社員エンジニアは雇用の保証があるけど、このご時世ぶっちゃけそれなりに実力があればフリーランスでいくらでも仕事取れますよ。

なので正社員エンジニアは雇用が保証されてるけど、平均年収が500万円だし収入面では見合わないわけです。

だからこそ、多少のリスクを取ってもフリーランスエンジニアになった方が良いわけで。

「金を稼ぐことはよくない」という日本人の清貧思想

日本のエンジニアの給与水準が低いのは、日本人の悪い性格が出てるんじゃないかと思います。

日本人ってとにかく清貧思想で「金を稼ぐことはよくないことだ」と思ってる人が多いじゃないですか。

特に技術者って「お金なんかどうでも良いから自分はもっと技術に対してコミットしていたい」と考える人も多いでしょ。

本物の技術者はお金なんて求めず、技術のことだけ考えてるものだろ!

っていうベテランエンジニアもいますが、そういう人がいるとエンジニアの給料は一向に上がっていかないんですよね。

そういう人は「お金を追求しないことがエンジニアの美徳」って思ってるんだろうけど、海外じゃ全然違うじゃないですか。

インドや東南アジアの人達って完全に金の為にプログラミングやってて、金を稼いで人生一発逆転しようと思いながら必死にプログラミングを勉強してるでしょ。

特にインドではエンジニアという職業ならカースト制度に縛られないし、自分の貧しい生活を変えて家族を養う為にプログラミングを勉強してる人もいるわけで、彼らは金の為に勉強してるからめちゃくちゃエネルギーあるんですよ。

日本人ってそこらへんのマインドが足りてないわけです。

エンジニアはやりがい以前に金を追求するべし

なので、エンジニア初学者はやりがい以前に金を追求しましょう。

「お金を追求しないことがエンジニアの美徳」とか言ってると、日本人はすぐ外国人エンジニアに負けちゃうだろうし、稼ぐ為にエンジニアになるって動機の方がプログラミングをしっかり勉強できますからね。

人間そんなもんなんで、何でもお金を貰えたらやる気になるし、やりがいも勝手に見出すんですよね。

例えば、特にやりがいがなさそうなトイレの清掃員でも「便器を一個磨いたら100万円」と言われたらめちゃくちゃやりがい見出すでしょ。

そこに人生の喜びを見出したりするくらいのレベルになると思うし、それだけ人は金に動かされるんですよ。

なので、人は金に動かされるという事実を理解した上でプログラミングを勉強してください。

まとめ:エンジニアはデメリットもあるが素晴らしい仕事であることに変わりなし

    エンジニアのヤバイ落とし穴5選
    1. SESブラック多すぎ問題
    2. 人間性ヤバイやつ多すぎ問題
    3. 人材不足のしわ寄せが来がち問題
    4. 海外のエンジニア優秀すぎ問題
    5. フリーランス以外は稼ぎにくい問題

    というわけで、エンジニアを取り巻くIT業界には色んな落とし穴がありますが、それでも僕はエンジニアという仕事をおすすめしてて、やっぱ他の仕事と比べると圧倒的に待遇が良いんですよ。

    凡人が稼げるチャンスはこれ以外にないと思うし、エンジニアは世界にマーケットが開かれてる素晴らしい仕事です。

    IT技術は世界共通の技術で、日本で活躍できるエンジニアなら、プラスアルファで英語が出来れば海外でも働けますからね。

    確かにIT業界にはヤバイところもあるけど、そこをうまく回避しながらエンジニアを目指してみれば良いんじゃないかと思います。

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