どうも、文系出身フリーランスエンジニアのりゅうけんです。
僕は新卒で入社した会社を11ヶ月で辞め、派遣社員を2年経てフリーランスエンジニアに転身しました。
フリーランスエンジニアとしてはあまり欲張らず、週3~4勤務で月単価60万円程度のゆるめの案件を中心に請けてます。僕はいわゆる、「インフラ系エンジニア」といって、企業のサーバやネットワークを設計構築する仕事が主です。
インフラ系エンジニアは、アプリ開発などのWeb系エンジニアと比べると報酬は低めになる傾向があるので、特別高単価の契約ではありません。(某渋谷のベンチャー企業とフリーランス契約してるWebエンジニアの友人の月単価は 80~90 万円はザラ。)
それでも、20代で同世代の一般的なサラリーマンエンジニアの給料と比較するとかなり高いんじゃないでしょうか。僕も会社勤めしてた頃は毎月手取り17万4000円だったので、収入は実に3倍以上になっています。
さて今回は、エンジニアという職種はどういうものか気になる文系学生の方や、既にエンジニアとして活躍されているけど、フリーランスという働き方はどうなのか気になるという方向けに、文系出身の僕がどのようにキャリアを歩んでフリーランスになったかをお伝えできればと思います。少しでも参考になれば幸いです。
目次
文系の僕がエンジニアを目指したきっかけ
さて、文系出身の僕がエンジニアを目指したきっかけは、シンプルに「手に職」が欲しかったからでした。
文系出身の学生のほとんどは、営業とか、経理とか、総務とかで就職するわけですが、それは特に何のスキルがなくてもできます。それこそ高卒でもできるレベルなので、せっかく大学を出ても過当競争に晒されることになります。
そんな市場で真正面から勝負するより、文系のくせにプログラミングができて、一人で簡単なWEBサービスくらいならローンチできて、当然営業もできて、マーケティングもわかってるっていう人材になれた方が市場価値はぐーんと上がるはず。
そんなことを考えた結果、まずは手に職をつけるために技術者になろうと思いました。
僕が内定を獲得した会社は研修制度が整っていて、無経験の文系エンジニア大歓迎ということでした。他力本願な僕は、内定期間中にも何のプログラミング関連の書籍も読まず、会社の研修制度に頼りまくろうと決意したんですよね。自分で勉強するより教えてもらう方が時間効率良いので。
そして、就職してからおよそ8ヶ月の間、電卓なんかをプログラミングで作ったり、過去の実案件を同期のチームで開発しなおす演習をしたり、毎日毎日新しい技術に触れる日々を送りました。
そして全体研修終了後、C言語や、データベースに関する基礎的な知識は身につき、OJTの段階に入ります。新入社員のうち、一部の優秀な同期エンジニアはこの頃すでに現場の第一線に配属され活躍していましたが、僕は可もなく不可もなかったので、まだ先輩に手取り足取り教えてもらっていました。
たまに、「アポなし訪問で名刺を配り散らす」という、エンジニアがやる意味が全くわからない営業研修があったのですが、それだけはまあまあ成績が良かったです。
雇われの壁にぶち当たる
OJTはそこそこ楽しくやってはいましたが、大きな不満がありました。それは、驚くほどに給料が低いということと、労働時間が長いということでした。自分の意思で給料の額や働く時間を決められないということに、窮屈さを感じるようになっていたのです。
冒頭に書いた通り、当時の僕は毎月手取り17万4000円で生活しておりました。そこに週4ペースで猛烈な飲み会が行われていたので、とにかく全然お金が貯まらない。
関東ではじめての一人暮らしだったので、お金の使い方もわからなかった僕は散財しました。このまま一生お金に困る生活を続けるのも嫌だと思い、当時思いつく限りの副業をはじめました。就業規則ガン無視。節約するという思考は全くなく、節約するくらいなら増やそうという思考でした。文字通り、その方が生産的ですからね。
投資もしたし、CDのミキシングやマスタリング代行なんてのもしたし、ネットワークビジネスにも手を染めました。今思えばアホです。とはいえ、全力で取り組めば何かと結果が出るもので、半年ほど経った頃には、本業の収入の倍以上の収入が入ってくるようになっていました。
しかし、当時はまだ安定的に毎月入ってくる収入にはなっていませんでした。低い時は月10万円くらいの時もあったし、生活の保障のため、本業をだらだらと続けていたある日のこと。
「僕が副業で稼いでる」という噂が人事部の耳に入ります。
突然、社内携帯で人事部から呼び出された僕は覚悟の上、ミーティングルームへ向かいました。すると、案の定、「副業か本業どっちをとるのか」と詰められ、「副業です!」と即答しました。なんなら食い気味で。サラリーマン1年目の2月末のことです。
副業収入はたしかに安定はしてないけど、わざわざ正社員として低賃金重労働やってる理由もないなと思い、転職を決断することになります。
派遣社員となり、スキルを蓄積
突然の事実上のクビ宣告に、急ピッチで転職先を探すことになります。当時は、たまたまさらっとググって見つけたパーソルテクノロジースタッフという転職エージェントを活用したところ、まさに秒で案件を見つけてきてくれて、なんと2週間で転職を成功させてしまいました。
しかも、某大手商社系SIerのインフラ系エンジニア枠で、これはかなりスキルアップできそうということで即決。一部始終はこちらで。▼
この時、契約形態は何でも良かったので派遣社員として時給労働者となります。そして、当時の時給は1800円。手取りは大体月で25万円ほどになっていたので、それでも前職の17万円よりマシでした。20代中盤なら、収入は「派遣>正社員」となることが多々あることがわかりました。
ただし、インフラエンジニアとしてのスキルは当時ゼロ。前職で半年間学んだコーディング技術は何の役にも立たず、いきなりルーターとかスイッチをデータセンターまで持って行ってラックマウントしたり、LANケーブルの配線をしたり、わけがわからずただ命令されることを淡々とこなす日々が半年ほど続きました。
インフラ系エンジニアの方ならわかると思いますが、インフラは非常にシビアな業務が多いです。ケーブルを一本抜き間違えたら大惨事なんてことも多々。僕も仮想サーバの電源を間違えて本番機のものを落としてしまい、こっぴどく怒られたりもしました。
ですが、当時の職場環境は本当に素晴らしく、何も経験のない若造の僕を丁寧に育ててくださいました。めっちゃいい人たちだった。。このご恩は忘れません。
そして、インフラエンジニアになってから2年間の経験を積んだ後、満を持してフリーランスになることを決意します。
自分のスキルの市場価値に気づく
当時、僕は自分のスキルを過小評価していました。というのも、月収25万円とかだったので、いくら独立しようがせいぜい月収10万円アップでもすればいいところかなと思っていたんです。
それでもフリーランスになってみたかったのは、もっと色んな現場で最新の技術を学んでいきたいという意思があったからでした。フリーランスという環境は甘くはありませんが、自分なら環境に順応していけると思ったし、その自身も派遣社員を経験して身につけることができました。
というわけでフリーランス専門の最大手エージェント「レバテックフリーランス」に案件を探してもらったところ、「今の自分のスキルなら倍以上の収入を得てもよい」ということを知るわけです。最初に提示された案件の単価は、61万5600円でしたからね。たまげました。
これだけは言い切れますが、エンジニアの方は今すぐ独立しようという意思がなくても、絶対に一度カウンセラーに自身の市場価値を分析してもらった方が良いです。自分の正確な市場価値を知れて、世界が広がると思います。
ここに、僕がこれまで利用してきた最強のフリーランス専門エージェントをまとめておいたので、これからフリーランスエンジニアを目指される方はぜひ参考にしてみてください。▼
世間は意外とフリーランスに優しかった
フリーランスエンジニアって、独立するまでは茨の道だと思ってたんですよ。もしくは、30代後半の熟練エンジニアにのみ許された聖域みたいな感じかなと。
ところが事実はそれとは全く異なり、僕みたいなたかだかキャリア2年程度の若造エンジニアでも簡単に独立して年収800万円クラスになれちゃったんですよね。初心者でもRuby、Ruby on railsあたりを本気で勉強すれば1年で独立できる人も最近増えてます。
いま、エージェント企業の営業力ってめっちゃすごいんですよ。大手なんかは全国各地に数千件の案件抱えてたりしますからね。また、世間は圧倒的なエンジニア不足です。エンジニアにとってはこの上ない売り手市場なんですよ。こういうのは、一歩行動を起こしてはじめて見えてくるものだったりしますね。
正直、サーバーサイドの知識などはフリーランスとしてやっていくには不安もありました。しかし、ちょっと不安なくらいでも飛び込んで、環境に馴染んでいった方が成長は圧倒的に早いわけです。文系出身で、たった2年のインフラ関連のキャリアしかなかった僕ですら不満なくやれてるので。
全くの未経験ならさすがに厳しいでしょうが、現役エンジニアであれば、やってみてから考える精神で臨んで十分フリーランスとして通用すると思います。多くの人が思っているほど、フリーランスは厳しい世界ではないんですよ。普通にやってれば、仕事が途絶えるようなこともそうそうないし。
ワークスタイルだって、常駐型のフリーランスなら、普通のサラリーマンとぶっちゃけ変わらないですからね。フリーランスになったからといって、自動的に環境が激変するというわけではないし、希望すれば、リモートワークや週3勤務などのフレキシブルな働き方も実現可能です。
結論、エンジニアはもっとカジュアルに独立するべきだと思います。
フリーランスになることで、労働時間は雇われの頃と比べると3分の2くらいになったし、サラリーマンの頃より負わされる責任の範囲も限定的になりました。そして、何より交渉次第で自分で収入を決められる自由があります。また、成果物さえ納品しておけば何も文句は言われないので、会社とドライな付き合いができて楽です。
それでも、フリーランス特有の「保証がない」という点を不安視する人は、サイドで収入をとっておけば問題ないと思います。収入源を分散してリスクヘッジするんです。ブログなんかもそういった手段の一つですね。
※ちなみに、最近はフリーランスの収入を保証する独立初心者に最適な「Midworks」というエージェントも登場しました。なんと働いてない期間も収入が得られるという。もはや、「フリーは不安定」とか幻想かと思うくらい。
さいごに:考える前に独立してしまえばいい
僕も何かを始めようとする前にできない理由ばかり探しはじめがちなんですが、どうせなら、やらない理由を探して決断するのではなく、やる理由を探して決断した方が結果的に良かったりするんですよね。
だって、自分がうまくいかない理由なんて考えれば考えるほど出てくるじゃないですか。そんなものに振り回されていたら、いつまで経っても人生は変化していかなくないですか?
僕みたいな文系出身ロースキルエンジニアでも20代中盤で独立することができました。僕より優れた技術者なんてごまんといるはずだし、彼らにフリーで通用しない理由がないと思うんですよね。
というわけで、もしサラリーマンという働き方に不満を持っているのであれば、新しい環境に目を向けられてもいいんじゃないかなと思うわけです。きっとうまくいくはずだから。