仮に鬱病でなくとも正常な判断などできない。それが社畜というものでしょ。


最近、大手企業の若手社員が自らの命を絶ったことが話題となっていますね。そこまで思い詰める前に会社辞めればいいじゃんと思うのですが、そんなことを言うと、「彼らは正常な判断ができる状態になかった説」がいつもどこからともなく飛び出してきます。


んー、まあでもさ。


正常な判断を下せる状態ではなかったというけど、彼らが仮に正常な状態であったとしても、「会社を辞めること」を正常な判断とは思わないんじゃないですか?


それが「社畜」ってもんでしょ。


「正常な判断」って一体何なんでしょうかね。それってすごく人によるものだと思うんですよ。


辞めたいと言いながら辞めない人

会社に駒として扱われ、口を開けば会社の愚痴を吐き出す人を僕は何人も見てきましたが、彼らに共通することはそれでも一向に辞めないことでした。


中には心身ともに消耗しきっていて、いわゆる「正常な判断」ができていなさそうな人もいましたが、彼らの殆どは至って冷静に、「辞めることは割に合わない」と判断して会社に居座っているのです。


上司からのパワハラや長時間労働にひたすら耐える代わりに、ブラック企業に生活を保障してもらうことが彼らにとっての「正常な判断」なわけです。


というか、「きわめて冷静に正常ではない判断をする」のが社畜なのかもしれません。いずれにせよ、僕らにとって正しいことは、彼らにとっては必ずしも正しくはないということです。

社畜には選択肢がない

彼らは会社に飼われる以外に生きる術を知らないのです。そのため、自分の精神が正常であろうが異常であろうが、辛く苦しい環境に居続けるという選択肢しか残されていないのです。


僕は新卒で入社した会社を11ヶ月で辞めてます。ちなみに、結構ブラックな会社だったと思います。鬱病もちらほらいたし、なんせ給料が低い。


僕は神戸大学という国立大学の経営学部を出ていて、結構高学歴です。そんな僕がなぜ、「新卒」という若者最強の既得権益をフル活用して手に入れた、「大企業の新入社員」という肩書きをいとも簡単に捨てることができたのか。


それは、僕が「他の生き方」を知っていたからです。


個人が小資本でスタートできるビジネスなんて当時から無数にあったし、派遣社員でもやりながら小さな起業を繰り返して収入源を分散させれば、ストレスなく金銭的にも豊かに暮らせることを知っていたのです。辛く苦しい労働環境で耐え忍ぶよりはよっぽどいいです。


しかし、「社畜」の彼らは、このような生き方を知りません。いや、認知はしているかもしれないけど、自分の世界とリンクしていないのでしょう。アフリカでは貨幣のない世界で、自由に狩りなどをしながら生活をしている人がいることを僕たちは知っていますが、僕たちがどれだけ自由を欲しても彼らと同じ生活をするなんて考えもしないのと同じです。


島国の中で、親や学校の先生や先輩達から教えられてきた、「正しい生き方」を一生懸命辿っているのです。「よくわからない怪しいものには近づいてはいけない」という、好奇心を封殺する洗脳を受け、異なる生き方を見て見ぬ振りをする。


社畜とは、会社によって生み出されるものではなく、それよりもっと以前に、社会全体によって醸成されたパーソナリティではないでしょうか。


想像もつかない生き方を選ぶには

こんなこと言ってしまうと身も蓋もないのですが、人は生まれた時点である程度未来が決まっています。スポーツ選手の親はスポーツ選手だし、経営者の親も経営者だし、公務員の子はやっぱり公務員です。生まれた環境によって、人生の大部分は決まってしまいます。


親が身を持って示したその生き方が子にとっては、唯一の選択肢のように見えるからです。それはつまるところ洗脳です。特定の選択肢に極端に価値を感じさせ、それ以外を真っ向から否定すること。「俺の父は医者。俺も医者。息子のお前が医者にならなかったら一族の恥。」など。


僕も例に漏れず洗脳を受けてきました。一流大学を出て、一流企業に勤めていれば一生無難に生きていけると思っていたし、そのレールから外れてしまうと人生が即ハードモードに突入するものだと思っていました。


人間は、楽しいことを増やすより、まず先に苦しいことを減らそうとする生き物です。否定された選択肢を選んだ先に待っている険しい未来はどうしても避けたいのです。


では、誰かに否定された生き方を選ぶにはどうすればいいのか。答えは、「脱洗脳」という名の洗脳を受けることです。有り難くも、僕には僕を洗脳してくれる大人達が周りに沢山いたのです。


洗脳される勇気

リベラルというかリバタリア的なビジネスコミュニティでは、「成功したいならまず会社や学校を辞めろ」という洗脳を行うことが多々あります。


「ちっぽけな保障を得るためだけに、ぬるい環境に居座ってるからお前らはいつまでも結果が出ないのだ」というロジックを掲げ、会社を辞めないという選択肢に対し極端にネガティブなイメージを植え付ける戦略です。


この手の洗脳を完璧に受けきると、バーサク状態になります。「俺はもう会社を辞めてしまった。やるしかない。生きるか死ぬか。デッドオアアライブ!!うおー!!!」となり、ものすごいパフォーマンスを発揮することがあります。


これは紛れもなくマインドコントロールの一種なんですが、必ずしも批判されるべきものではありません。これによって、本人が真剣に物事に取り組むきっかけとなり、最終的に成功を収められるのであれば誰も悲しまないわけです。


人生は「洗脳」でできています。人間、生まれてから死ぬまで誰かの影響を受けて生きているのです。自分の可能性を広げるということは、自分にかけられている洗脳をまた別の洗脳で上書きするということです。


会社にこき使われ、鬱病で自殺する直前の人間がネットワークビジネスやブログサロンに入会して、キラキラした大人達に囲まれながら「会社なんてクソだから即効辞めた方がいいよ!」なんて洗脳を受けることができたら会社だって簡単に辞められるでしょう。自らの命を絶つなんてこともせずにすみます。


洗脳は使いようです。受け入れる勇気を持つこと。


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