先輩社員に「お前」って言われたから、僕は会社を辞めた。

これ、僕が新卒で入社した会社を11ヶ月で辞めた理由の一つなんですよ。「何でお前にお前って言われなあかんねん問題」。

というか、初対面の相手にいきなり「お前」って普通なんですか?僕にはその感覚が異常としか思えませんでした。

営業研修中にそれは起こった

新人研修の一環で、「都内の会社にアポなしで飛び込んで名刺もらってこい」というクソみたいな営業研修がありました。ちなみに、ノルマは10枚。

そもそも僕はエンジニアとして採用されてるのに、何の意味があるのかさっぱりわからなかったんですが、とりあえず10枚で良いらしいので、午前中に10枚集めて、午後はドトールでブロック崩ししてました。(新人は直帰できないので時間つぶし)

このように一人ならやりたい放題できるんですが、次回の営業研修からは先輩が同伴することになりました。先輩がいたらサボれないので、その日は諦めて先輩と仲良くやろうと腹をくくるわけです。

で、当日先輩社員と初めて顔を合わせ、開口一番に言われたのが、「お前、前回名刺何枚集めたの?」でした。

その瞬間、「何だコイツ、無礼なやつだな。」と思ってしまいました。年下とはいえですよ。いきなり、初対面の相手に向かって、「お前」ってヤンキーかよ。僕はいいとこ育ちなので、もうそんな奴とは仲良くなんてできません。話も合わないし、その日は一日中不快でした。

どうやら、その会社では先輩が後輩を「お前」呼ばわりすることは当たり前のことのようで、他の同期も他の先輩社員から「お前」と言われてるのを、それ以来よく目にするようになりました。

彼ら何で「お前」と言われて普通でいられるんでしょう。自分が住んでる世界は彼らとは少し違うのかもしれないと思い始めました。僕はそこから9ヶ月後に会社を辞めています。

権力を誇示したいのか

まず、どう考えても一般社会では、初対面で「お前」はないと思うんですよ。僕だって、初対面の後輩にいきなり「お前」なんて言ったことはないし、なんなら最初は敬語が当たり前だと思ってます。

つまり、「会社」という特殊な環境が、彼らを横柄にしているのではないでしょうか。僕のことをいきなりお前呼ばわりしたその先輩だって、多分昔はサークルや部活の後輩をいきなりそんな風には呼ばなかったんじゃないですかね。

「権力を誇示したい」という欲求が醸成される文化が「会社」にあるんですよ。自分も先輩からお前と呼ばれてきたからこそ、後輩に偉そうにすることで、自らの成長を実感しようとしているのかもしれない。

もしくは、それが後輩のためになるとすら思っている可能性もある。何かしらの自分を正当化する論理がそこに働いているはずなんですよね。

構造的な問題である

「後輩を平気でお前呼ばわりする」のは確かに、年功序列だからこその文化なのかもしれません。保証されてる人間は強気に出られるから。

僕が入社した会社も、中途を一切採用しておらず、新卒で入社した社員がそのまま歳をとって偉くなるという、年功序列文化が色濃く残っていました。だからか。納得。

でも、「自分の立場が守られてるから偉そうにできる」って究極にダサいと思うんだけど。

さいごに:誰かがつくった環境に乗っかるということ

郷に入れば郷に従わないといけないわけで、その会社でうまくやっていこうと思うなら、その会社のルールに適応していかなければなりません。

そして、そのルールに適応していくことが、会社の言う「成長」なんですよね。成長とは、汎用的なスキルを身につけることではありません。その環境における、「しきたり」を理解することです。

エンジニアの僕にとっては、その会社独自のモジュールを使いこなせるようになったり、お前呼ばわりしてくる先輩ともうまく付き合っていくことが「成長」であって、例えば僕がビットコインの自動売買ツールを作って稼げるようになることは、僕個人にとっての成長ではあるけど、会社にとっての「成長」ではありません。

つまり、その環境で求められるスキル、文化を理解することのみが、「成長」と認められるんです。

僕の場合、環境から求められる「成長」が、自分の理想の「成長」とは異なっていました。初対面にいきなり「お前」なんていう人間にはなりたくなかったですからね。だからこそ、フリーランスエンジニアになり、ブロガーになり、自分の成長が誰かがつくった環境の影響を受けないようにしてきました。

あなたはどうでしょう。納得のいく成長ってできているでしょうか。

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