派遣社員かフリーランスか。エンジニアの「失敗しないキャリア選択」について

どうも、フリーランスエンジニアのりゅうけんです。

僕は新卒でエンジニアとして入社した会社を11ヶ月で辞めてから2年半ほど派遣社員をやり、その後27歳の時にフリーランスに転身しました。が、正直、派遣社員なんて1年程度で辞めてさっさと独立しておけば良かったと思っています。僕の20代最大の後悔はそこ。

派遣社員とフリーランスに求められるスキルにそこまで差はないんですよ。これは僕が実際にフリーランスになって一番最初に感じた衝撃でした。「え、フリーランスってこんなしょぼくてもなれんの。もっと早くなれたやん。」っていう。

フリーランスは一部の派遣社員の上位互換と思って頂いて問題ないでしょう。収入は圧倒的に増えます。しかし、その割に、派遣社員と難易度はさほど変わりません。派遣社員になるかフリーランスになるか迷っている人はまずフリーランスという選択を優先してください。

今回は、エンジニアにおける、「派遣社員」と「フリーランス」の違いについて実体験ベースで解説していきたいと思います。

定義としての派遣社員/フリーランス

派遣社員とフリーランスの定義としての違いは、簡単に言うと、派遣元企業との雇用関係があるかないかです。前者は雇用関係があり、後者はありません。

とはいえ派遣社員の場合、別に雇用されているからといって安心というわけでもないんですよ。

派遣社員は契約のスタイルによって、「常用型派遣」と「登録型派遣」に分かれます。派遣会社の正社員として雇用され、特定の企業に派遣されるのが「常用型派遣」。一方、派遣会社からの紹介を受けて希望の就業先が見つかった時だけ雇用契約を結ぶのが「登録型派遣」となります。

常用型派遣であれば正社員の保障が受けられます。基本、常用型派遣しか行わないエージェントであれば、良い派遣先が見つからず仕事がない状態になっても、その間も給料が出ます。これなら「アリ」です。

しかし、登録型派遣の場合、仕事がない場合は給料はもらえません。これは実質何の保障もないのと同等です。一応、福利厚生はありますが、資格取得費用を負担してくれるとかその程度です。

僕は、登録型派遣とフリーランスというどちらの働き方も経験しましたが、両者が抱えているリスクに差はありませんでした。だったらフリーランスでええやんけという話。

フリーランスはマージン率が低い

また、派遣社員はかなりマージン取られます。マージン率の業界平均は29.1%。つまり、月単価50万円の案件でもエンジニアには35万円しか残らないということです。さらに、社会保険費などを抜くと、20万円代になります。

一般的に、ITエンジニアは派遣されるとめちゃくちゃ搾取されるんです。

テクノウェイブあたりなら、このマージン率を平均26%まで下げることに成功しており、さらに交通費も全額支給されるため、エンジニアにとってメリットの大きいエージェントになっていますが、このような会社は決して多くはありません。

ところがフリーランスの場合、そもそも自分で営業して案件を獲得すればマージンはゼロだし、フリーランス向けエージェント経由で案件を紹介されたとしても、20%も30%も抜かれることはありません。多分、そんな抜いたらみんな自分で営業しだすから。

僕は営業するのがめんどくさいので全部エージェントに案件を紹介してもらっていますが、常に、「ぶっちゃけ何%抜いてるの?」と聞いており、7~8%以上とかだと断っています。

かなり強気には出ているんですが、それでも仕事があるのが今のIT業界。優秀なエージェントであれば全然仕事持ってきてくれます。

僕がお世話になってきたエージェントはこちらです。ブックマーク推奨。

収入について

レバレジーズ株式会社が作成したフリーランスエンジニア市場レポートによると、フリーランスエンジニアの4割は1ヶ月60万円の単価で業務委託契約を結んでおり、週5日稼働エンジニアの平均年収は800万円を超えるそうです。日で割ったら33000円くらいですね。

一方、厚生労働省の労働者派遣事業の事業報告の集計結果(平成27年度前期)によると、「ソフトウェア開発」における派遣社員の平均日給は15964円です。倍以上違うっていう。

こう見ると、派遣社員をわざわざやる理由がなくなってくるんですよね。ちなみに僕の場合、派遣社員からフリーランスになった途端、収入は2.5倍程度になりました。

また、労働時間なども派遣とフリーランスではほとんど差はありません。むしろ、フリーランスの方が「週3勤務」や「リモートワーク」など多様な働き方を実践しやすいので、労働時間を短くしやすいでしょう。

少なくとも、正社員と比較すれば、どちらの働き方も随分気楽でいられることには変わりありません。

必要なスキルレベル

スキルに関しても実はそこまで両者に差はありません。

フリーランスになるには一流のフルスタックエンジニアにならないといけないと思いこんでる人も多いんですが、全くそんなことはありません。僕が初めてフリーランスになった頃なんて誇張なく、素人に毛が生えた程度のレベルでした。3流インフラエンジニアですね。今は1.5流くらいですけど。

そもそも採用する側からすると、派遣社員とフリーランスに支払う額にさほど差はありません。たくさんマージンを抜かれるのが派遣、あまり抜かれないのがフリーランス。エンジニアが受け取れる額が変わるだけです。

ただ、完全未経験の場合だと少し話は違ってきます。確かに、未経験であってもフリーランスを採用して育てていこうとしてくれる企業はあります。が、すっごく少ないんですよ。

一方、派遣の場合なら意外と未経験にも道が開かれてるんですよね。これは何故なのか正直よくわかりません。フリーランスとは違い、派遣社員には、「曲がりなりにも派遣エージェントが認めた人材」というお墨付きがあるからかも。

そのため、完全未経験からのエンジニア転身を目指すのであれば、まずは派遣社員を目指すのも悪くないと思っています。おすすめは以下。

ただし、派遣でキャリア積むのは1年くらいで十分です。さっさとフリーランスになりましょう。

さいごに:いいから黙ってフリーランスになっとくべし

結論、派遣社員かフリーランスになることで迷っている方、もしくは、派遣社員として現在就業中かつ勤続年数が1年以上の方は、すぐにフリーランスになることを全力でおすすめします。

冒頭でも述べた通り、エンジニアという仕事において、フリーランスは派遣社員の上位互換だからです。抱えるリスクはほぼ同じなのにも関わらず、圧倒的に大きい収入と働き方の多様性が手に入ります。

僕はこのことを知らず、2年半もダラダラと派遣社員をやってしまいました。まさに失われた2年半。機会損失感がすごい。当時の僕に一言物申せるのであれば、「フリーランスはそんなに大変ではないよ」と言いたい。

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