大学生が陥りがちな「社会人コンプレックス」が偉そうな大人を引きつける

大学生は社会人に対して必要以上にコンプレックスを抱いています。「社会人は自分達に持っていないものを持っている」と思い込みすぎ。

そして、その欠乏感が、「ためになる話をしてやりたくてウズウズしている偉そうな大人達」を引きつけてしまうのです。これは、JKがSNSのプロフィールに「欲求不満です。」と書けばおっさんが群がってくるのと同じ原理であると言えます。

偉そうな大人達は、OB会、学生ビジコン、就活セミナーなどに頻繁に現れ、なんか良いこと言ってそうに聞こえるのだけど、中身はショーンKばりに薄いというのが特徴です。

基本的に彼らの話は役に立ちません。今回は、大学生の方が彼らによって貴重なモラトリアム期間を無駄に消費させられないように、偉そうな大人達に対するスルースキルを身につけてもらおうと思ってこの記事を書きました。

大学生の深刻な社会人コンプレックス

以前、大学のゼミの後輩達が研究活動で東京に来ていた時、OBが彼らとの懇親会を企画したため、当時都内に住んでいた僕は出席してみることにしました。

そこで、僕は不思議な光景を目にすることになります。後輩達が僕達OBに対し、事あるごとに目を輝かせながら賞賛するのです。

ゼミ生
何がきっかけで今の会社を選ばれたんですか!?

OB
最終的には「人」だよね。

ゼミ生
さすが!社会人は違いますね!

いやいや、「人だよね」とかいうけど、「何となく雰囲気で選んでみた」をカッコよく言ってるだけだよそれ!

ゼミ生
目標は何ですか!?

OB
最終的には「今」を頑張ることが目標になるよね。

ゼミ生
さすが!社会人は違いますね!

いやいや、それ夢がないだけだって!夢を持てるほど自分に可能性を感じられてないだけだって!

ゼミ生
これからどうやって大阪に帰られるんですか!?

OB
最終的には「新幹線」だよね。

ゼミ生
さすが!社会人は違いますね!

いやいや、別にグリーン車とかでもないよ!学生達は夜行バスで神戸に帰るらしいのですが、彼らの中では「新幹線で帰れる=社会人=パネェ」のようです。

いやもうね、茶番ですよ。大学生よ、社会人はそんな大したものではないぞ。

実際大して変わらない「大学生」と「社会人」

一般的な大学生は、親に駄々こねて遊ばせてもらってるだけの穀潰しです。僕もそうでしたが、真面目で察しが良い子ほどこのことを強く自覚しています。彼らはセルフイメージがニートと同等なくらい、己の無力さをよくわかってるんですよね。

そのため、自分の足で立って生活しているように見える社会人に対して過度なコンプレックスを抱いてしまうのです。僕も大学生の頃は、中卒で土方やってる中学の同級生にさえ畏敬の念を抱いてましたからね。まあ、彼らは彼らで立派だとは思いますけど。

しかし実際、大学生と社会人なんて大した差はないんですよ。大学生は確かに親に依存していて自立していないかもしれませんが、社会人は勤めている会社に依存しているだけで結局自立していません。ただ依存する先が親から会社に変わっただけです。親がいなくなると学校に行けないのと、会社がなくなると生活できないのと、僕は両者に大きな違いがあるとは思えません。

多くの場合、ただ歳取れば勝手に社会人になるわけです。選り好みしなければ社会人になるために特別なスキルなんて必要ありません。会社に雇われて死なない程度の餌(給料)を貰って生活できればその時点で社会人です。

今だと、大学生でありながら、ブログなどの自分のビジネスを持って社会人と同等以上の収入を得てる子達も沢山いますよね。僕も何人もそのような人間を知っていますが、そこらへんの偉そうな大人達より彼らの方がよっぽど希少性の高い経験をしてるし、本質的な思考ができることは言うまでもありません。

偉そうな大人達

学生ビジコンとか、海外のなんとか修行プログラムみたいな感動ビジネスに必ずついてくる「偉そうな大人達」。何だかためになりそうなこと言ってそうなんだけど、僕は彼らのアドバイスが実際に役に立ったことはありません。

僕はある学生ビジコンで優勝した経験があるのですが、当時、マネーの虎に出てきそうな経営者やサラリーマン達にそれはもうドヤられました。

ドヤ
圧倒的に成長するためにはさ、何をすべきだと思う?

学生
わ、わかりません。

ドヤ
わからなくても答えなくちゃ。そういう意識大事だよ。まあ、答えを言っちゃうとね。コンフォートゾーンから抜けることなんだよね。

学生
こ、コンフォートゾーンですか?

ドヤ
居心地の良い環境から抜け出すこと。

ドヤ
普通の学生ってビジコンなんて出ないじゃん。しんどいし面倒くさいし。君たちはすでにコンフォートゾーンから外れてるんだよ。だからいい線いってる。

学生
あ、ありがとうございます!

ドヤ
ところで、君たちビジコンが終わったら何するつもりなの?

学生
えっと、特にまだ考えていません。。

ドヤ
ほら!そこ!もうコンフォートゾーンに入りかけてるよ!気を抜くとすぐにそうなる!

ドヤ
常にコンフォートゾーンから外れてなきゃ。僕たちはそうやって成長してきたんだよ。

学生
な、なるほど!ありがとうございました!

というドヤ達の言葉を、学生の頃はバカみたいにありがたがって聞いてたのですが、今になって考えると、コンフォートゾーンとやらから外れることほど無意味なことはないと思います。

「コンフォートゾーンから外れる」というのは、要するに「自分の弱み」を克服するための環境選択なのです。

例えば、コミュニケーションが苦手な人が異業種交流会にいくことや、スポーツが苦手な人がフットサルサークルに入るみたいなものです。それは一見、価値ある行動のように見えますが、社会ではどれだけ弱みを潰しても、それだけでは突出した強みのないただの器用貧乏になるだけです。

組織とは、その人がいなくなっても回る形を理想とします。属人性をできるだけ排除することがリスクを回避する最も直接的な手段だからです。そのため、これといった欠点のない人間はあらゆる状況で使い回せるので重宝されます。

しかし、弱みを潰すことは、裏を返せばいくらでも代わりのきく人材に成り下がるということでもあります。

僕は周囲の人間とワイワイ楽しく仲間仲間しながら仕事するのが苦手です。なので、自分がパズルをやってる時みたいに熱中していられるプログラミングやライティングをはじめ、「今の自分のまま大して変化しなくても結構やれそうだ」と思えるスモールビジネスばかり取り組んでここまできました。つまり、コンフォートゾーンに常にいるんですよね。

その分、僕は人が当たり前にできるようなことができなかったり、「常識」といわれるものが欠如していたりしますが、それでも平均的な同年代と比べると圧倒的にストレスフリーで、かつ金銭的にも豊かです。

偉そうな大人達と同じような人生を歩みたければ、彼らの言うことを全て鵜呑みにすればいいと思いますが、僕は少なくとも彼らのように休日が待ち遠しいなんて生き方はしたくありませんでした。

さいごに:本当にその人に洗脳されていいの?

真面目でいわゆる意識の高い大学生の方々には、このような偉そうな大人がすぐに群がってくるので、本当に気をつけて欲しい。彼らの言葉を鵜呑みにすると彼らと同じ人生を歩むことになってしまいます。そうしたいのならそれでいいんですが。

自分が大人になってからわかったんですが、こういう大人って中途半端な成功者ばかりなんですよ。彼らの中では、「これからの未来を担う若者を教育したい」というような大義名分があるんでしょうが、そもそも若者に未来託す前に自分がもっと未来のために働けという話です。

「教育」ってすごく都合の良い言葉で、自分自身の未来を考えることを放棄するための言い訳になりがちです。自分がこの先どうしていくのかを考えることって、想像以上にエネルギーが必要なことですからね。

僕は、人生は誰に洗脳されて生きるかを自分で決断することだと思っています。あなたが今必死でありがたがって話を聞いてるその大人は、あなたが理想とする人間ですか?あなたが洗脳されるべき対象ですか?今一度深く考えてみてください。

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