

どうも、ITコンサルタントのやまもとりゅうけん(@ryukke)です。
「SIerよりも年収が上がる転職先はないかな......?」
「転職先ではもっと技術に触れたいな」
「夜遅くまで働いて帰って寝るだけの生活に意味はあるのか......?」
特に新卒で漠然と「IT業界に入りたい」と思ってエンジニアになった人は、そもそもその先のキャリアをあんまり考えられてない人が多そうです。
そこで今回はSIer出身者の代表的な転職先を目的別にわかりやすく紹介します。転職先選びで失敗しないために最低限できることもお伝えするので1人で考えてなかなか答えが出ない人は参考にしてみてください。

【著者プロフィール】
やまもとりゅうけん(@ryukke)
WEB/ITコンサルのワンダフルワイフ株式会社代表取締役。 新卒で東証一部上場企業にプログラマーとして就職したのち、27歳でフリーランスエンジニアとして独立し、サイバーエージェント大阪支店等に勤務。 現在は日本最大規模の複業コミュニティ「人生逃げ切りサロン」を開設し、3年間で参加者5000名超まで拡大させる。
やまもとりゅうけん(@ryukke)
WEB/ITコンサルのワンダフルワイフ株式会社代表取締役。 新卒で東証一部上場企業にプログラマーとして就職したのち、27歳でフリーランスエンジニアとして独立し、サイバーエージェント大阪支店等に勤務。 現在は日本最大規模の複業コミュニティ「人生逃げ切りサロン」を開設し、3年間で参加者5000名超まで拡大させる。
転職先選びがなかなか進まない方はこちら▼
SIerからの転職先を選ぶ方法【目的別3種】
SIerからどんな企業に入るかどうかは目的に応じて選択しましょう。考えられる目的別にそれぞれの特徴を紹介します。目的 | 転職先 |
高年収を目指したい | ・コンサルティングファーム ・大手SIer |
技術力を磨きたい | ・中堅SIer ・自社開発企業 |
ワークライフバランスを大切にしたい | ・一般企業 ・フリーランス |
SIerから転職して高年収を目指すなら
今よりも高年収を目指す場合はコンサルティングファームや大手SIerを目指しましょう。年収1000万だって狙えます。例として次のユーザー系SIerの年収上位5位を見てみてください。平均年収が1000万近い企業(特に大手)が名を連ねています。ちなみに1位はコンサルティングファームですが、SI事業も行っているため便宜上SIerとして紹介しています。
順位 | 企業名 | 平均年収 | 平均年齢 | 従業員数 |
1位 | 野村総合研究所 | 1,235万円 | 40.4歳 | 6,459名 |
2位 | 伊藤忠テクノソリューションズ | 896万円 | 40.6歳 | 4,437名 |
3位 | NTTデータ | 833万円 | 38.9歳 | 12,026名 |
4位 | 東洋ビジネスエンジニアリング | 813万円 | 41.3歳 | 491名 |
5位 | SCSK | 735万円 | 43.6歳 | 8,490名 |
【1000万円も可能】SIerの平均年収について徹底解説【年収の上げ方についても伝授】
コンサルティングファーム
SIerからの転職先としてまず例に上がるのがコンサルティングファームです。システム開発の上流工程よりも上の超上流工程を担当するITコンサルタントを目指すのは、キャリア選択として妥当だと思います。SIerのSEがクライアントからシステム開発の依頼があったら「はい作ります!」といって要望を元に仕様を決めて設計や開発に進むのに対して、ITコンサルタントの場合は経営者と一緒にビジネス目線でそもそもシステムが必要なのかなども考えます。
そのためITコンサルタントは開発現場とクライアントのビジネス両方を俯瞰(ふかん)してみる能力が求められます。
基本的には論理的思考力やコミュニケーション能力、マネジメント能力などが求められますが、SIerで下流工程から上流工程までこなしてきた上級SEなら基礎体力が付いていると思います。
コンサルティングファームの例
-
- 野村総合研究所
- フューチャーアーキテクト
- アクセンチュア
クライアントのビジネスパートナーとして結果を出すことが求められるため責任は重いですが、年収1000万円に到達する可能性が高いコンサルを狙うのはありですね。
大手SIer
今あなたが中小SIerにいるなら大手SIerに転職すれば年収が上がるでしょう。特にメーカー系やユーザー系のSIerがおすすめです。メーカー系やユーザー系のSIerは、親会社から直接案件を受けて元請け案件として入れる確率が高いからです。元請けなので差し引かれるマージンもなく、その分社員に還元されます。
逆に独立系SIerを狙う場合は注意してください。大手であっても下請け以降の場合が結構あるので「高年収を目指す」という目的にはそぐわない可能性があります。
大手SIerの例
- NTTデータ
- NECソリューションイノベータ
- 新日鉄住金ソリューションズ
SIerから転職して技術に特化したいなら
「確かに年収は大事かもしれないけど、技術から離れたくない」というギークなSEには、中堅SIerやWeb系企業がおすすめです。そもそもSIerって年功序列で同じSIer内では年収が上がりづらいんですが、転職先では入社時の給与交渉次第で年収も上がる場合もありますからね。
中堅SIer
今現在大手または中小SIerにいる人は中堅SIerを転職先として選ぶのがおすすめです。中堅SIerは、多重下請け構造の下請け(二次請け)として案件を受注する場合が多いためです。必然的に開発案件に関わることが増えるでしょう。最終的にPLになるとしても、元請けでPMになるよりはプログラミングの機会もありますし、技術に飢えているSEにとってはオアシスかもしれませんね。
中堅SIerの例
- 三菱UFJトラストシステムズ
- SOMPOシステムズ
- ジェームスシステムズ
自社開発企業
本当に技術に特化したいなら自社開発企業への転職もおすすめです。SIerの場合はキャリアアップを考えた場合どうしてもマネジメント側に進まざるを得ませんが、自社開発企業であればそのような固定のキャリアではないからです。もちろんSIerのようにさまざまな案件をこなしていろんな技術や人々と関わるような働き方はできませんが、自社サービスを開発・運用するためじっくりと1つのシステムと向き合えるでしょう。
またアジャイル開発が多いため拡張性の高いシステム開発の練習がしやすかったり、比較的新しい言語に触れられるのもメリットですね。
自社開発企業の例
- 株式会社サイバーエージェント
- ランサーズ株式会社
- DMM.com Group
SIerから転職してワークライフバランスを大切にしたいなら
年収や技術力にはこだわらず「ワークライフバランスのためにエンジニアになった」という人は一般企業で社内SEか、思い切ってフリーランスエンジニアへの転職を検討するのもありです。一般企業
一般企業で社内SEとして働いてみるのは悪くない選択だと思います。クライアントが外部企業ではないため客先常駐などに比べると心理的にも楽ですし、一般的に残業も少ないと言われていますからね。ただし、AIなどの先端技術を使用する企業ではスキル要件が高い場合もありますし、社内SEの人数は少ない傾向にあるので1人あたりの負担も大きくなる可能性もあるため注意が必要です。
社内SEができる一般企業の例
- 三協株式会社
- 株式会社ジーシーデンタルプロダクツ
- 株式会社ポケット・クエリーズ
ちなみに僕が社内SEだったときの実体験はこちらです▼
【実体験】社内SEというコスパ最強の働き方について経験者がブログで明かします
フリーランスエンジニア
開発実務を2〜3年積んでいて、さらに上流工程での経験がある上級のSEなら、フリーランスエンジニアへの転職が断然おすすめです。働き方を変えずに年収をあげられますし、コロナ以降は常駐の案件もリモートワークに対応してきています。そもそも会社って仕組み的に仕事できない人の給料を保証するために全体の給料が低めに設定されているんですよね。ということはそもそもできる人は会社にいる時点で損をしているんですよ。でもフリーランスエンジニアは単純な市場価値で単価が決まるため会社員時代よりも年収が跳ね上がります。
例えば僕も派遣社員時代月収25万円ぐらいだったんですが、フリーランスになったら62万円ぐらいになりました。単純に2倍以上ですよね。ちなみに正社員時代は手取り17万円ぐらいでしたからそこから考えると3倍です。
もちろんフリーランスになれば会社員時代のように指導してくれる人はいなくなりますし、自己管理を徹底する必要があります。ただ基本的には会社員としてきちんと仕事ができている人ならフリーランスになっても問題ないと思います。
野村総合研究所とか一部の一流企業に所属しているSEはわざわざ独立しなくても良いですけど、年収500〜600万ぐらいの普通のエンジニアなら独立した方が断然お得です。仕事も会社員とそんなかわらないですしね。
現在SIerである程度活躍できていて「年収が割に合わないな」と思ってきた人はフリーランスを検討してみてください。
ちなみに「フリーランスって収入が不安定なんじゃないの?」と思った方、その不安はすでに解消されていますよ▼
フリーランスエンジニアは不安定か?経験者が赤裸々に語ってみた
SIerからの転職先選びを失敗しないための方法
せっかく転職したのに入ってから「思ってたのと違う......」ってなったら嫌ですよね。転職先選びを失敗して後悔しないために最低限やるべきことを紹介します。
転職先選びを失敗しないためにできること
- 転職の条件は明確にする
- ベンチャーを狙う場合は注意する
- 転職エージェントを利用する
転職する上で最低限譲れない条件は明確にしておこう
転職の条件をできるだけ明確にしておきましょう。転職の軸というやつですね。参考に転職時に考えられる条件を紹介します。
- 今までの経験を活かせるか
- スキルアップできるか
- 年収は上がるか
- 職場の雰囲気や人間関係はどうか
- リモートワークやフレックス勤務はあるか
- 残業時間は平均何時間か
- 副業はできるか
- そもそもやりたいことか
どうしても自分なりの条件がわからなければ転職サイトで気になる企業を何社かお気に入りなどしておいて、特徴を書き出してみるのもおすすめです。
気になった企業の共通点を数えていく中で、自分の中の優先順位がわかってくるかもしれません。
ベンチャー企業はきちんと見極めよう
転職先を考える上で「ベンチャー企業で自分の実力を試したい」という人もいるかもしれません。ベンチャー企業の方が意思決定の速度も早いですし、いろんな可能性を秘めていて魅力的ですよね。しかし設立して日が浅いベンチャー企業の場合、資金力が弱いため余裕がなくてブラックの可能性もありますし、最悪倒産して給与未払いになるリスクがある点は把握しておきましょう。
ちなみにベンチャー企業の生存率は創業から5年後には15%と言われています。社長が豪遊しているような場合は警戒した方が良いかもしれないですね。
参考:「創業20年後の生存率0.3%」を乗り越えるには
またベンチャー企業の多くは代表の言葉で経営が変わることも多いため、社長が自分と合いそうか、最悪合わなくても仕事と割り切ってうまくやっていけそうかなども考えて選んでみましょう。
転職エージェントを活用する
いろいろと転職先などを紹介してきましたが、結局転職エージェントを活用するのが一番手っ取り早いと思ってます。なぜなら僕が紹介した転職先は一般的なところなので、"あなた"にとって最適な答えとは限らないからです。やはり転職のことは転職のプロに直接相談して、理想の転職先を見つけるのが良いんじゃないかと。
ちなみに僕が何か1つおすすめの転職エージェントを選べと言われたら、Kaguyaを選びます。Kaguyaは先端技術でトップレベルの求人数を誇る転職エージェントで、一度直接お話をしたことがあるんですがめちゃくちゃエンジニアにとってロイヤリティの高いサービスなんですよね。

まず何と言ってもエージェントの半数以上はエンジニア出身で、エンジニア目線でフェアな提案をしてくれるところが好印象ですね。親身に相談に乗ってくれるので「他のエージェントだと現場のことをあまりわかっていなさそうなので信用できない」という人でも安心です。
またKaguyaに相談すれば現状の不満の深掘りをしてくれますし、そもそも転職であなたの悩みや不安が解決されるのかどうかも一緒になって考えてくれます。もし転職が不要であれば「転職しない方が良い」と客観的な意見をくれるところが良心的ですね。
「なんとなく転職したいけど考えがまとまっていない......」という人もまずは相談してみてはいかがでしょうか。無料でキャリアカウンセリングしてくれます。
転職先選びがなかなか進まない方はこちら▼
まとめ:SIerからの転職先を探すなら転職エージェントに相談するのが一番早い
SIerからの転職先はたくさんありますが、たくさんあるからこそ逆に迷いますよね。どうして転職の二文字が浮かんだのか自己分析が進んでいない場合もあると思います。そんなときは1人で抱え込まないで誰かに相談してみましょう。おすすめはKaguyaです。Kaguyaに相談すれば、元エンジニアのエージェントと開発現場あるあるなどを話しながらリラックスして転職相談できると思います。
豊富な求人数をもとにあなたにとって理想の転職先を一緒に探してくれるでしょう。
転職先選びがなかなか進まない方はこちら▼